Spice‼︎
起きると自分の身体を確かめた。

明らかに桐原と情交した後だった。

「き、桐原さん!」

梨花は隣で気持ち良さそうに眠る桐原を起こした。

「なんだ…今何時だよ?」

桐原が眠い目をこすり時計を見ると
まだ眠ってから1時間も経っていなかった。

「こんな時間に帰すつもりか?

泊まってけって言ったろ?

かったるい。朝まで居る。」

梨花は記憶の糸を辿るが何一つ思い出せない。

「どうしてここに?」

「はぁ?覚えてないのか?

ドアを開けた瞬間、キスして自分から脱いで誘ったくせに。

言っとくけど俺はそんなつもりで来たわけじゃなかったんだぞ。」

「う、ウソ⁈そんなワケない。

無理矢理したんでしょ?」

「お前なぁ、オレは風邪ひいてるって言うから様子を見に来ただけだ。

なのに抱いてって言われて…その身体で迫られたらオレが抱かない訳ないだろ?

風間も居ないし…

お前の様子が明らかにおかしかったから…心配になった。

ホントはアイツとケンカしたんだろ?」

梨花はかなり動揺している。

「私…何か言った?」

桐原は梨花の目をジッと見つめて言った。

「俺が好きだって。

麻美さんと別れて欲しいって泣きながら言ってた。

てか麻美って誰だよ?

山崎とならマジで何にもないんだけど…

梨花、いい加減素直になれよ。」

「ウソ!嘘でしょ?記憶がないから勝手に話作ってるでしょ?」

桐原が抗う梨花を抱きしめて
梨花は動けなくなった。

そして桐原のキスをまた受け入れてしまった。
< 215 / 265 >

この作品をシェア

pagetop