Spice‼︎
「あの男、なんなの?
会社であんなこと。」

そう言いながら梨花はデスクに戻る。

茉美が戻ってきた梨花に話しかける。

「私のこと何か言ってました?」

「え?仕事の事だけだった。」

茉美ががっかりした顔をして
梨花は嘘をつくのも煩わしかった。

そして風間を面倒に感じる。

(あんなオモチャ捨ててやる)

その時はそう思った。

そして夜が来て梨花は桐原と逢う。

土曜日に一晩中愛された事は遥か昔みたいに
梨花の快楽の記憶は風間に塗り替えられていた。

それでも桐原と肌を重ねると

(ああ、桐原課長のカラダだ)

と思わされる。

桐原は梨花の新しい下着に気がついた。

「今日のも良いな。」

「でもすぐ汚れちゃう。」

「今度もっと良いの買ってやるよ。」

そう言って下着を外さずに
桐原は梨花のカラダを愛していく。

梨花はその愛し方になれて、
どうすれば桐原が悦ぶか知ってる。

桐原も同じで梨花がどうすれば気持ちいいかわかってる。

そして終わるとまたすぐに部屋を出て行った。

梨花はバーに寄って軽く飲んで
また暗い部屋に帰る。

すると部屋のドアの前に風間が立って待っていた。

「おかえり。」

「え?いつから待ってたの?」

「さっきですよ。今日は桐原課長とデートでしたか?」

「うん。」

梨花が鍵を開けると同時に風間が部屋に上がり込んで
梨花にキスしてくる。

「今日一日中抱きたかった。」

と風間は言った。

梨花は

「もう止めよう。」

と風間に言った。





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