Spice‼︎
風間は梨花を抱こうとすると手を止めた。

「もう飽きたんですか?」

「うん。」

「本当に?」

「うん。」

「桐原課長のせい?」

梨花は目を逸らして
風間の手を振りほどいた。

「茉美ちゃんに悪くて…」

「そんな人じゃないですよね?」

「え?」

「梨花さんは人がどう思っても
大丈夫な人でしょう?」

「そんな悪魔みたいじゃないよ。

茉美ちゃんは可愛がってる後輩だし…

嘘つくのも気がひける。」

「本当は面倒なだけでしょう?」

図星だった。

「そうだよ。面倒に巻き込まれるのがイヤなの。」

「じゃあ、僕のモノになりますか?

その代わり桐原課長とは別れてもらいますよ。」

「だから要らないの!風間くんの事…もう…要らない。」

「本当は怖いんでしょ?」

風間は梨花を壁に追い詰めてそう聞いた。

「僕のこと本気になりそうで。」

梨花はなにも答えなかった。

黙ってると風間は梨花に口付ける。

そしてその舌を滑り込ませ
梨花の思考を壊していく。

気がつくとベッドの上で風間に裸にされてまた愛されてる。

「まだ梨花さんのオモチャで居させてくれますよね?」

そして梨花の熱くなった場所に指を滑らせる。

梨花は何も考えられなくなって
風間の名前を呼んだ。

そして風間は梨花の名前を呼び捨てにする。

この時だけ、この瞬間だけの特別な言葉の様に…。

「梨花…好きだよ。」

そう耳元で囁かれて梨花は真っ白になった。




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