Spice‼︎
風間は部屋を取って梨花と中に入った。

カッコつけて少し高めのジュニアスイートにした。

「泊まらないのに勿体無くない?」

梨花は現実的な話でわざと色っぽくなる空気を壊してみる。

「で、話しって?」

「話は…」

風間は梨花に近づいて
キスするのかと勘違いするほど唇を近づけて言った。

「僕と寝てくれませんか?」

梨花は笑って答えた。

「話ってそれ?」

「はい。いけませんか?」

梨花は風間の腕をすり抜けて

「もう不倫はしたくない。」

とワザと焦らすように言った。

風間はもう一度梨花を自分に引き寄せて
胸のボタンを外す。

「胸元を開けてわざと挑発してるくせに…
このまま帰るつもりですか?」

そう言って梨花にキスをした。

梨花はそのキスを待っていたかのように
自分から舌を絡める。

結局梨花はこういう関係に溺れている自分が好きなのだ。

スパイスの無い恋愛なんてつまらない。

それが不道徳でも…誰かを傷つけることになろうとも…梨花にそんな常識は通用しない。

痛い目に遭ってもそれを止めることができないし
バカな女だと指を刺されても
梨花はこういう愛し方しかできない。

スパイスがあるから誰かを愛していけるのだ。

梨花は風間に抱かれている間、
桐原を思った。

そして桐原に早く逢いたくなって
桐原に抱いて欲しくなった。

風間は水を得た魚のように自由に解き放たれ
ただ夢中で梨花の身体に溺れた。

そして桐原は風間と浮気している梨花の帰りを楽しみに待っている。

そしていつかまた不幸になるとわかっていても
梨花も桐原も風間ももうこのスパイスなしではいられなかった。

Spice!!

The End
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