Spice‼︎
「こんばんは。」

風間は部屋に入ると、
梨花にいきなりキスしようとする。

「待って。話がある。」

「話なんか後でいいでしょ?」

「待って!」

風間が手を止めて、
梨花はソファーに風間を座らせる。

「茉美ちゃんとデートしたでしょ?」

「はい。誘われたから行きましたよ。

付き合ってるんだから…断る訳にもいかないし。

いけなかったですか?」

本当は嫌だって言いたかったけど…
梨花はそんなことは言えない。

「抱きたいとは思わない?」

「聞きませんでしたか?

彼女には何もしてないです。

そんな気にならないってわかってるでしょ?」

「抱いてあげなきゃ…可哀想じゃない?」

「梨花さんがそう言うなら…

わかりました。今度はそうします。」

梨花の胸がまた苦しくなる。

「私がダメって言ったらしないの?」

「しませんよ。」

「そっか。」

「しないでって言ったらどうですか?」

風間の余裕ある態度が梨花には許せない。

「好きにすれば?」

「話ってその事ですか?」

「…茉美ちゃんから電話があったの。

何もしてくれないって…」

「それで?」

風間は梨花との距離をどんどん縮めながら話を続ける。

「だから…」

「梨花さん、取りあえず少し黙って。」

そして梨花の口を風間の唇が塞ぐ。

生温い舌が梨花を刺激する。

「こうしたくて呼んだんですよね?」

「ダメ…私…おかしくなりそう。」

「おかしくってどうなるんです?」

風間はワザと耳をくすぐるように囁いて
梨花の欲を煽る。

「…どうして私に近づくの?」

風間の舌が梨花の首筋から胸へと降りていく。

まるで本当の事を白状しろとでも言うように
風間は梨花を攻めていった。







< 28 / 265 >

この作品をシェア

pagetop