Spice‼︎
天国と地獄
熱海行きの電車が来て
梨花と風間がグリーン車に乗り
茉美は隣の一般車両に乗った。
確かめたいけどその勇気はない。
横浜で降りてひとつ前のグリーン車の窓を覗いたが
2人の姿は見つからなかった。
グリーン車は2両続いていて梨花と風間はもうひとつ前の車輌に座っていた。
「茉美!行くよ!どうしたの?」
「あ、うん。ごめん。」
確かめる事は出来なかったがあの姿は間違いなく風間だった。
そして風間が腰に手を回し一緒に電車に乗った女は紛れもなくあの藤城梨花だった。
(あの2人がそんな関係だったなんて。)
しかし考えてみれば風間はいつも梨花を見ていた。
もしかしたらあの時、風間が見てたのは自分じゃなくて梨花かもしれないと思ったことがある。
そんなとき営業部の茉美と同期の男が言った。
「風間さん、坂下が好みだって言ってたよ。
昨夜酒の席で藤城さんとどっちって話になってさ、
俺は断然藤城さんだけどな。」
茉美はその言葉をずっと信用していた。
(2人とも許せない。)
そんなことも知らずに梨花は風間の肩に頭を乗せてタブレットで熱海の観光地を調べてどこに行こうか話していた。
「熱海って言ったら何?」
「やっぱり温泉ですかね。」
「海でしょ?お宮の松とか見てみたくない?」
「お宮の松ですか?」
「それとも初島に行ってみる?」
「船はちょっと…。」
「何で?」
「苦手なんです。」
そんな話をしてるうちに熱海に着いた。
梨花と風間がグリーン車に乗り
茉美は隣の一般車両に乗った。
確かめたいけどその勇気はない。
横浜で降りてひとつ前のグリーン車の窓を覗いたが
2人の姿は見つからなかった。
グリーン車は2両続いていて梨花と風間はもうひとつ前の車輌に座っていた。
「茉美!行くよ!どうしたの?」
「あ、うん。ごめん。」
確かめる事は出来なかったがあの姿は間違いなく風間だった。
そして風間が腰に手を回し一緒に電車に乗った女は紛れもなくあの藤城梨花だった。
(あの2人がそんな関係だったなんて。)
しかし考えてみれば風間はいつも梨花を見ていた。
もしかしたらあの時、風間が見てたのは自分じゃなくて梨花かもしれないと思ったことがある。
そんなとき営業部の茉美と同期の男が言った。
「風間さん、坂下が好みだって言ってたよ。
昨夜酒の席で藤城さんとどっちって話になってさ、
俺は断然藤城さんだけどな。」
茉美はその言葉をずっと信用していた。
(2人とも許せない。)
そんなことも知らずに梨花は風間の肩に頭を乗せてタブレットで熱海の観光地を調べてどこに行こうか話していた。
「熱海って言ったら何?」
「やっぱり温泉ですかね。」
「海でしょ?お宮の松とか見てみたくない?」
「お宮の松ですか?」
「それとも初島に行ってみる?」
「船はちょっと…。」
「何で?」
「苦手なんです。」
そんな話をしてるうちに熱海に着いた。