Spice‼︎
風間に抱かれた後、2人で露天風呂に入る。

「実は…茉美ちゃんに気付かれたみたいです。」

「え?」

「見られたのか、他の誰かが見たのか…わかりませんが…

とにかく今日、2人で出かけたことを知ってます。」

梨花は来るべき時が来たと思った。

「それでどうするつもり?」

「茉美ちゃんに正直に話します。

いいですか?」

「仕方ないよね。いつかはこうなるってわかってたし…。

でも怒るだろうな。」

梨花はお風呂の中でストレッチを始めた。

「怖くありませんか?」

「茉美ちゃんが?」

「はい。女の嫉妬は怖いって言うでしょ?」

「気は重いけど…怖くはないかな。

風間くんは怖い?」

風間は梨花を抱き寄せると

「梨花さんがまた僕を捨てるって言わないかが怖いです。」

と梨花の背中にキスをする。

「捨てられないってわかってるでしょ?」

そしてまた愛し合う。

眠たくなるまで愛し合って抱きしめあって眠る。

梨花は修羅場になるだろうと明日が来るのを面倒に思ったが
風間の腕の中は心地が良くてぐっすり眠った。

次の日、ギリギリにチェックアウトして東京へ帰る。

帰りは新幹線で1時間もかからなかった。

風間は茉美に連絡を取って
有楽町まで出て来てもらった。

カフェで待ち合わせ
梨花には先に帰ってもらい、
自分が話してくると言って一度別れた。

梨花は呼び出されるのを覚悟して、近くで買い物でもすることにした。

もちろん茉美はすごく怒っていた。

「先輩は?一緒じゃないの?」

「梨花さんは関係ないから。」

その言葉に茉美はまた頭にくる。

「関係なく無いでしょ?」

茉美は梨花に電話をかける。

「もしもし。」

「茉美です。先輩も一緒に話しましょう。」

梨花は二人のいるカフェに向かった。
















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