Spice‼︎
土方涼はニューヨーク支店から本社に戻ってきた。
肩書きは海外事業部の次長だった。
年は桐原より3つ若い。
何の縁故もなくここまで出世したのは本当に仕事ができる証拠だった。
ニューヨーク支店は出世への登竜門だから
帰ってきたらそれなりの待遇が待っている。
「何やってるんだよ。こんなとこで。
俺を振ってまで仕事を頑張った結果がこれか?」
土方は高そうなスーツで身を固め
5年前より少しだけ良い男になっていたが
梨花は土方の上からモノを言う性格が昔から好きになれない。
「いつ戻ってきたの?
てゆーか忙しいでしょ?こんなところに来る暇あるの?」
「お前の落ちぶれた姿が見たいと思ってな。」
「趣味悪過ぎでしょ。」
そして席に戻ろうとする梨花の腕を掴んだ。
「今夜、食事しよう。」
「やだ。」
「俺と付き合ったらここから出してやるよ。」
その言葉に惹かれたわけじゃない。
いくら土方でも社長に飛ばされた自分を救えるとは思えなかった。
それでもあまりにしつこいので仕方なくその夜食事に行くことにした。
「梨花何したんだよ?
社長の隠し子を部長の娘から寝とったって噂だけど…」
「まぁ、そんなモノだよ。」
「やってくれるよな。
社長の隠し子って誰だ?
噂じゃ経営戦略部の風間ってイケメンの若造だって話だけど。」
土方はよく食べ、よく飲み、よく話している。
梨花はそれを見て土方との最初のデートを思い出した。
肩書きは海外事業部の次長だった。
年は桐原より3つ若い。
何の縁故もなくここまで出世したのは本当に仕事ができる証拠だった。
ニューヨーク支店は出世への登竜門だから
帰ってきたらそれなりの待遇が待っている。
「何やってるんだよ。こんなとこで。
俺を振ってまで仕事を頑張った結果がこれか?」
土方は高そうなスーツで身を固め
5年前より少しだけ良い男になっていたが
梨花は土方の上からモノを言う性格が昔から好きになれない。
「いつ戻ってきたの?
てゆーか忙しいでしょ?こんなところに来る暇あるの?」
「お前の落ちぶれた姿が見たいと思ってな。」
「趣味悪過ぎでしょ。」
そして席に戻ろうとする梨花の腕を掴んだ。
「今夜、食事しよう。」
「やだ。」
「俺と付き合ったらここから出してやるよ。」
その言葉に惹かれたわけじゃない。
いくら土方でも社長に飛ばされた自分を救えるとは思えなかった。
それでもあまりにしつこいので仕方なくその夜食事に行くことにした。
「梨花何したんだよ?
社長の隠し子を部長の娘から寝とったって噂だけど…」
「まぁ、そんなモノだよ。」
「やってくれるよな。
社長の隠し子って誰だ?
噂じゃ経営戦略部の風間ってイケメンの若造だって話だけど。」
土方はよく食べ、よく飲み、よく話している。
梨花はそれを見て土方との最初のデートを思い出した。