Spice‼︎
資料室の悪魔
結局梨花は土方の言う通り、
あの倉庫から出る事ができ
海外事業部に異動になった。
「藤城さん、すごいね。
ここから出られる人なんて居ないと思ってたのに…」
隣の席だった香織は相変わらずデスクでスマホを見ながらショッピングをしていた。
「寂しくなるな。
でも藤城さんはここにいる人じゃないと思ってた。
頑張ってね。」
「長谷川さんもね。
いい男見つけて早く抜け出さなきゃ…でしょ?」
「こうなったら私、社長でも口説いて秘書にしてもらおうかな?」
「ハハハ…長谷川さんなら本当に出来そうで怖い。」
「たまには飲もうね。」
商管4課に来て1つだけ良かったことがある。
それはこの長谷川香織と知り合えた事だ。
香織はぶっ飛んでるけど…自分を決して蔑んだり、
流されたりせず、常に我が道を胸を張って歩いて行く女だった。
梨花はそんな香織が羨ましかった。
そして梨花は海外事業部へと移った。
海外事業部はエリートばかりだ。
みんな英語どころか中国語、フランス語、ロシア語、イタリア語、スペイン語など二カ国語、三ヶ国語を喋れる人が当たり前のように居た。
梨花も一応英語なら日常会話位は出来る。
土方と付き合っていた頃、英語くらいは喋れるようになれと勉強させられたからだ。
それでも商業英語は普段使わない言葉が多くて
大変だった。
今の梨花はデータを出したり、資料を纏めたり、みんなのサポートをするのが精一杯だが、
梨花の仕事は早く、正確なので、すぐに溶け込んで行った。
何しろほとんどが男ばかりの海外事業部には
梨花の存在は癒しでもある。
「いいよな、藤城さん。
仕事早いし、美人だし、胸デカいし。
土方が羨ましい。」
そんな会話が度々休憩室で話されていて
それが桐原や風間の耳にも入る。
その度に桐原は怒り、
風間は胸を痛めた。
1ヶ月が過ぎて、ようやく仕事に慣れた頃
誰も居ない資料室で梨花はとうとう桐原に捕まった。
あの倉庫から出る事ができ
海外事業部に異動になった。
「藤城さん、すごいね。
ここから出られる人なんて居ないと思ってたのに…」
隣の席だった香織は相変わらずデスクでスマホを見ながらショッピングをしていた。
「寂しくなるな。
でも藤城さんはここにいる人じゃないと思ってた。
頑張ってね。」
「長谷川さんもね。
いい男見つけて早く抜け出さなきゃ…でしょ?」
「こうなったら私、社長でも口説いて秘書にしてもらおうかな?」
「ハハハ…長谷川さんなら本当に出来そうで怖い。」
「たまには飲もうね。」
商管4課に来て1つだけ良かったことがある。
それはこの長谷川香織と知り合えた事だ。
香織はぶっ飛んでるけど…自分を決して蔑んだり、
流されたりせず、常に我が道を胸を張って歩いて行く女だった。
梨花はそんな香織が羨ましかった。
そして梨花は海外事業部へと移った。
海外事業部はエリートばかりだ。
みんな英語どころか中国語、フランス語、ロシア語、イタリア語、スペイン語など二カ国語、三ヶ国語を喋れる人が当たり前のように居た。
梨花も一応英語なら日常会話位は出来る。
土方と付き合っていた頃、英語くらいは喋れるようになれと勉強させられたからだ。
それでも商業英語は普段使わない言葉が多くて
大変だった。
今の梨花はデータを出したり、資料を纏めたり、みんなのサポートをするのが精一杯だが、
梨花の仕事は早く、正確なので、すぐに溶け込んで行った。
何しろほとんどが男ばかりの海外事業部には
梨花の存在は癒しでもある。
「いいよな、藤城さん。
仕事早いし、美人だし、胸デカいし。
土方が羨ましい。」
そんな会話が度々休憩室で話されていて
それが桐原や風間の耳にも入る。
その度に桐原は怒り、
風間は胸を痛めた。
1ヶ月が過ぎて、ようやく仕事に慣れた頃
誰も居ない資料室で梨花はとうとう桐原に捕まった。