Spice‼︎
終わった後は狭いバスタブにお湯を張って二人で浸かった。

「狭すぎて休まらないんだけど…
どうして一緒に入ってきたの?」

「梨花さんと離れたくなくて。」

梨花は風間の脚の上に座るようにして身体を温める。

風間は時々梨花の肩にお湯をかけ、
胸を触ったり、後ろから耳にキスしたりする。

その度に梨花のカラダが跳ねて
風間はそれを愉しんでいる。

「梨花さん…会社に戻れますよ。」

「え?どうして?」

風間はまた梨花の胸に触れる。

「僕のせいで梨花さんから仕事を取り上げるなんて出来ません。」

「どうしてそうなったの?」

風間は黙ったまま答えない。

その代わりに梨花を後ろから抱きしめてきた。

「風間くん?」

「すいません。

結婚します。父の望む相手と…」

梨花は振り向きたくても風間に抱きしめられて身動きが取れない。

風間は梨花の背中に額をつけて顔を見せないようにした。

「風間くん、顔見せて。」

「ダメです。」

梨花が立ち上がろうとすると
風間はさらに強い力で梨花を抱きしめ、
またそのカラダに触れる。

梨花は痺れるような感覚に襲われ
脚の指がピンと伸びる。

風間は梨花に甘い刺激を与えながら
梨花の脚の指が動くのをただ見ていた。

「…ダメ…だったらぁ。」

「全然ダメじゃないクセして。」

風間の指に溺れて意識を何度も失いそうになりながら
梨花は途切れ途切れの言葉で
本当の気持ちを口にした。

「ダメ…風間くん…結婚なんて…し…ないで。」

その言葉に風間は指を止め、
梨花の顔を後ろに向かせると深いキスをした。




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