ずっと、そばにいたのに。
「やっぱりコウちゃん好きだなあ」
なんだか気が緩んでしまって、自然と口からこぼれてしまった。
言ってしまった後に慌てて自分の口を塞いだ。
でも大丈夫か。コウちゃんは今更こんな言葉になにも反応したりしない。
「……そんなに好きか」
「え」
しかし、思わぬ反応が返ってきて、私はかなり動揺してしまった。
思わず布団から顔を出すと、コウちゃんは私に背中を向けて胡坐を掻いたまま、携帯をいじっていた。聞き間違えたのかなと思った。