ずっと、そばにいたのに。
「きな」

「ん?」

「こっちおいで、マメ。タイムリミットあと3秒な」

「行くっ!」


私は急いでコートを着て、下におりた。

お母さんにはコウちゃんと一緒って言えば何時に出てっても大丈夫。

一番履きやすい靴を履いて、コウちゃんの元にダッシュで向かった。


「来た!」

「はやっ、忍者か!」

「にんにん!」

「乗れ!」

「にんにん!」

「よし!」



……ん?

促されるがままに車に乗ってしまった。

助手席で忍者のポーズをしたままかたまっていると、すぐ隣でバンっという音がして、コウちゃんが乗り込んできた。
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