ずっと、そばにいたのに。
「マメちゃんの、ここに置いておくね」
「わっ、ありがとうございます!」
「梨子もお風呂から出たら、一緒にwiiやろうねー!」
「あはは、玲子先輩相変わらずゲーム好きですね」
「マメちゃん明日のパーティー来れないの、凄く残念だなあ。折角マメちゃんの好きなショコラノワール買ってくる予定だったのにー」
玲子先輩はココアを両手で持って、悲しそうに眉をハの時に曲げた。
私は、本当にごめんなさい、と謝った。
さすがにコウちゃんと玲子先輩の再会を邪魔するわけにはいかない。私がいたら話せないことが、きっと沢山あるだろうから。
友達の家に泊まると言ったから、コウちゃんは私が梨子の家に泊まってることは知らない。
明日は、コウちゃんが玲子先輩のパーティーに来る前に帰ろう。
コウちゃんがちゃんと玲子先輩に思いを伝えて、前に進みだせますように。
願いはかなわなくても、ちゃんと伝えられますように。