Eternally in my heart
in the classroom

「富永ー、おまえ何しとったんな〜。サボりか?笑笑」
『3日もサボれるか!笑
 風邪をこじらせましてね、、、』
「ふーん?馬鹿でも風邪ひくんだなー笑笑」
『ちょっとー???天才だから風邪ひいたんですよー?』
「そーいうとこがばか!」
『うるせぇ!笑笑』

私の普段の男子との会話はこんな感じだ。
べつに男子が苦手というわけでもコミュニケーションが下手というわけでもない。誰とでも話せるし仲がいいと言ってもいいだろう。まー奏悟くんはそこが気に入らないそうなんだけど。『仲良すぎる!あほ!』
って声が聞こえてきそう。過保護すぎるよねー

余命宣告をされた次の日。私はものすごくふつーーーに学校に行っていた。
どこも変な感じはしないし、サボりと思われるくらい見た目も元気だ。本当に、私は死ぬんだろうか。
体が動かなくなるなんて想像がつかない。
ご飯が食べれないのかな、お腹すくな。
この程度だ。
まぁでも、先生の話に嘘はないし、私が死ぬことは変えようのない事実だそうで。

(高校、どーしようかな。。。)

いまはちょうど私立の受験が終わった時期だ。大体の人は公立の試験に向けて勉強に励んでいる。私も、普通ならその一人のはずだ。
(どうせ死ぬんならなぁ。。勉強漬けの日々より楽しい方が。。)
両親は、お金のことは気にしなくていいと言ってくれた。治療費と私立のお金、どちらも払えるくらいの貯えはあるからと。
言葉に甘えても、いいんだろうか。
私立がただでさえお金がかかることは知っているし、そこに治療費となれば、大層な額になるだろう。
迷惑では、ないだろうか。
どうせ死んでしまう人に、そんなにお金をかける必要があるのだろうか。
ぐるぐると考えがめぐって、頭がガンガンしてくる。
だれかに相談したい。誰に?
親に話したって、また泣かせてしまうだろう。

ごめんなさい
そんな体に育ててごめんなさい
大人になるまで生かしてあげられなくてごめんなさい

何度も何度も謝られた。父さんと母さんの何が悪いのか、私にはさっぱりわからない
むしろ謝るのは私のほうだ。病気になったせいでかかるお金が増える。心配もかける。親より先に死んでしまうなんて、親不孝にも程がある。

私は、誰にも何も返せずに、死んでいくんだろうか。

そんなことは、したくない。
< 5 / 8 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop