風車と薊と君と
一輪目
俺の名は雨野幸人。
無痛症と言う病気にかかってしまった。
名の通り痛みを感じない病気だ。都会は危ない。と言うことで昔から病弱なこともあるからほんわかとしたこの村に引っ越してきた。
ここでは自給自足が当たり前。一杯とれたらお裾分け。そうして対人関係をたもってきたからうちの親も早速畑を始めた。
とても暇になって俺は外に出た。
綺麗な空気が風になって俺の頬を撫でる。
とても涼しいんだろう。
そんな感覚も今では感じることができないんだ。
辛い。
そんな感情が俺の頭を横切った。
違う。辛くない。苦しく何て無いんだ。
俺は無我夢中で走った。
考えるな。
悲しくない。なんともない。だから、
フワァッ
さっきよりも少し強く風が吹いた。
とっさに目を閉じてしまっていたようだ。
ゆっくりと目を開けるとそこには、綺麗な草花の中によりいっそう綺麗に輝いている花を見つけた。
「貴方はだあれ?」
鈴を転がしたかのように可愛らしく、そして儚げに俺の存在を確かめるためにその花は音を奏でていた。
無痛症と言う病気にかかってしまった。
名の通り痛みを感じない病気だ。都会は危ない。と言うことで昔から病弱なこともあるからほんわかとしたこの村に引っ越してきた。
ここでは自給自足が当たり前。一杯とれたらお裾分け。そうして対人関係をたもってきたからうちの親も早速畑を始めた。
とても暇になって俺は外に出た。
綺麗な空気が風になって俺の頬を撫でる。
とても涼しいんだろう。
そんな感覚も今では感じることができないんだ。
辛い。
そんな感情が俺の頭を横切った。
違う。辛くない。苦しく何て無いんだ。
俺は無我夢中で走った。
考えるな。
悲しくない。なんともない。だから、
フワァッ
さっきよりも少し強く風が吹いた。
とっさに目を閉じてしまっていたようだ。
ゆっくりと目を開けるとそこには、綺麗な草花の中によりいっそう綺麗に輝いている花を見つけた。
「貴方はだあれ?」
鈴を転がしたかのように可愛らしく、そして儚げに俺の存在を確かめるためにその花は音を奏でていた。