手を取り合って
二人は突然立ち上がり凛太郎を汚いものでも触るかのようにお風呂に連れて行きました。
「おじちゃんもおばあちゃんもどうしたの?」
そう聞いても何も答えてはくれず、凛太郎の体をたわしで思い切りこすりはじめました。
「い、いたい!!やめてよ!」
あのいつも優しいおじいさんもおばあさんも凛太郎の言葉には耳を傾けず一心不乱にたわしでこすります。
「ほ、本当に痛いんだってば!う、うわーん!
痛いよー!」
泣き叫んでもやめてくれません。ついには凛太郎の腕から血がにじみ始めました。
「アラ菌野郎め…っ!」
憎しみのこもったおじいさんのつぶや気が聞こえたか聞こえないからのうちに凛太郎は意識を失いました。