手を取り合って
お昼になる頃、ようやく女の子が来ました。
女の子は凛太郎を見るなりびっくりしていました。
「ど、どうしたの!?」
「昨日、君と遊んだってことを話したら突然体をたわしでこすられたんだ。どうしてなんだろう。いつもはすごく優しいのに。」
そう言うと女の子は悲しそうに目をそらしました。
「やっぱり私とは遊ばないほうがいいんだよ。というか、会っちゃいけないんだよ。」
凛太郎はわけがわからなかりませんでした。
「どうしてそういうことを言うの?」
「だって、私が病気だから…。」
凛太郎はますます訳がわからなくなりました。
病気だから会っちゃいけないだなんて。
「鬼のお話、しってるでしょう?私も鬼、なんだよね。嘘ついて、隠しててごめんなさい。」