手を取り合って
凛太郎はさっきよりも訳がわからなくなりました。自分を鬼だと言っている女の子は、どこからどう見たって人間です。可愛く笑う普通の女の子でした。
「ぼくには君は鬼には見えないよ。初めてあった時だって、今だって、僕には鬼には見えないよ!」
少し泣きそうになりながらもそう伝えると、女の子は少し嬉しそうでした。けど、どことなく悲しそうでもありました。
そして、小さな声でポツリポツリと話しはじめました。