手を取り合って
おにがしま
「私が住んでいるのは、鬼ヶ島。聞いたことがあるでしょう?そこに住んでいるのはほとんどの人が病気の人たちなんだよ。」
「病気?」
女の子は、鬼が住んでいるのではなく、病気の人たちが住んでいると言いました。
「うん、病気。私はすごく軽い方なの。思い病気の人たちは、歩けなかったり、顔とか体に異変が起こっていたりするの。
鬼ヶ島に住んでいない人たちは、私達の病気が移るって完治構いして、かくり?って言うことをしてるの。移ることはないのにね。」
そう言うと女の子は悲しそうにほほえみました。
凛太郎はその話を聞いて何だか恥ずかしくなりました。20年経った今でも恥ずかしい気持ちになります。
この女の子はずっと、差別を受けてきました。
もし、ひと目で鬼だと、病気なのだとわかっていたのなら凛太郎も差別をしていただろう。
おじいさんとおばあさんの話を守って。