手を取り合って
てをとりあって
それからも2人は諦めずに活動を続けます。
あの約束を交わした日から20年の時が流れました。
「花ー、子どもたちはもう寝た?」
凛太朗と花は26歳になっていました。
「うん、寝たよ。たくさん遊んで疲れたみたい。」
2人は幸せそうに眠る子どもたちを見て微笑みました。
「ねえ、凛太朗、覚えてる?小さい頃のこと。」
「覚えてるよ。公園で花が泣いているのに気がつかなかったら今ここにはいないし、この島も鬼ヶ島のまんまだったと思うよ。」
2人は綺麗な星空を見上げて昔を懐かしみました。
「おじいさんとおばあさんが結婚を許してくれるなんてびっくりしたわ。とても嬉しかった。」
2人が結婚する時、おじいさんとおばあさんは最初はとても悲しみました。それでも、凛太朗は諦めずに説得をし、最後には涙を流しながら花に謝りました。
「なにも知らずに、鬼だと、怖いものだと思っていて本当に申し訳なかった。凛太朗としあわせになってくれ。」
そう言われて花も凛太朗も涙を流しました。