ヴァージンロード <続>Mysterious Lover
10. 夜の果て

その唇からこぼれた言葉を逃すまいと、オレは奈央さんに強く口づけた。

「んっ……」
仰向かせて口を開かせ、そこに自分の舌を差し入れて。
歯列から口内へ、荒れ狂う想いのままに、容赦なく蹂躙する。

「……っ……あ……ん」

愛してる。
愛してる。
誰にもあなたを……渡さない。

言葉にならない想いまでも伝われと祈りながら。
その腰を引き寄せ、きつく舌をからめていく。

甘く深まるキスに、奈央さんの足が震えはじめた。
「も……っ……だめっ……」

かくん——と、彼女の膝が軽く折れて。
いったん唇をほどいたオレは、崩れ落ちる寸前、
その足をすくうように抱き上げ、ベッドへ運ぶ。

そのまま体重を乗せて、組み敷いた。

「拓巳っ……お願い、明かりを……消して」
弾む息の合間、奈央さんが懇願する。

でも。
羞恥に赤く染まったその耳朶をぺろりと舐めて、「却下」とささやいた。
「全部、見せて」

「ゃ……でもっ」
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