涙の駆ける空
「ごめーんっ!待った?叶ー!」
「絵里!大丈夫だよー!本読んでたし。」
はぁ、さっきの事が頭から離れない。
一瞬で恋に落ちて一瞬で失恋した。
「叶?どうしたの暗いよ?」
「ううん!大丈夫!全然大丈夫!」
そうだ。明日からは図書室であったら話せるんだもん!それだけでも嬉しい。
前向きに行かないとな。
「まえむきにいくぜーっ!」
「切り替え早いねぇ。叶は。そこがいいんだろうけど。」
今日も空はなにも知らないようにすみわたっている。