涙の駆ける空
「叶ーっ!おっはよー」
「絵里!おはよう。朝から元気だねぇ〜」
「えへへっ!」
私は雨で髪の毛も纏まらないのに、絵里の髪はいつも通りサラサラだなぁ。
私はこんな雨と対象的なくらい気持ちは上がっていた。
だって今日はまた、星谷先輩と図書室で待ち合わせしてるのだ。
…早く、放課後にならないかなぁ…。
「おーい叶〜!何ぼーっとしてんだ?もしかして好きな人のこと考えてたとか?」
「ち、ちがうし!」
…うっわぁ…。絵里はやっぱ騙せないなぁ。
「まぁいいやっ!またいつか話せるようになったら話してちょ!」
「い、いや、いませんけどー!」
絵里は私の否定を聞くまもなく、ニヤッと口の口角を上げどこかに歩いていってしまった。
…さすが、親友だな。絵里にはいつか話そう。