涙の駆ける空



私の名前を探す


有川叶…叶…と。




「あっ、あった!一年五組だ!」


その瞬間絵里も笑顔でこちらを向いた


「私もだよっ!叶と今年一年一緒に過ごせるんだねっ!良かったー!」


内心、ホッとした。私は毎年クラスでも戯れないタイプだから友達がいなかったらどうしようと思っていた。


回りからいえばいてもいなくてもいい。そんなタイプの存在だ。


でも、絵里がいるなら絵里と過ごせば一人にならない。
こんな弱い自分も嫌…なんだけどね。



「今年はっ!去年までの暗い自分と変わっていい一年にするっ!」



私は思い立ったように叫んでみた。


「ふふっ叶らしい。もうー!また回りの視線浴びてるじゃん!」


「ほんとだ。恥ずかし。」


今年は本当にいい一年にする。
高校生活充実させてやる。



そう、今年こそは『小説のヒロイン』になれるように。


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