涙の駆ける空












そんな考えを持ったまま、もう高校生。

こんなの甘い考えだったわかってる。「ヒロイン」なんて、小説の世界。


小説ばっか読んでて暗い文学少女が「ヒロイン」なんかになれるわけない。それが現実。



でも、私は甘くたって大人たちのこんな理屈には流されたくないんだ。


やっぱり「ヒロイン」になりたい。いや、なれる。


なれるわけない。そんなの誰が決めたんだ?



絶対、絶対、ヒロインになってやる。

私は青い空に向かってそう誓ったのだ。

満面の笑みを浮かべて。


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