私を作る、おいしいレシピ
*
放課後、生徒会の用事で職員室に行くと阿部先生に呼び止められた。
「なんですか?」
「いや? ……その、何か困ったことはないか? その、……酒田に何か弱みを握られたりとか」
「は?」
突然の頓珍漢な発言に、私の目は点になる。
阿部先生は首のあたりに手を当てつつ、言いにくそうに小声になった。
「もし、いじめとかがあるんなら相談に乗るぞ。優秀な生徒に何かあってはまずい」
私がいじめられている認定なのか?
一緒にいたから? なにそれー、それだけで?
驚きの発想に、慌てて弁解する。
「あの……別に酒田くんは悪いことなんてしていません。クラスメイトですし、普通に話くらいします」
「どうだか。あんな格好をしている奴、ロクな大人にならないだろう」
「そんな言い方……」
一方的に彼を非難されるのはイライラする。
だけど、ここで酒田くんを庇うのも何か違う気がして、それ以上は言えなかった。
あの服装と態度では、先生にいい印象は与えるわけはないし、実際授業はほぼ聞いてないもんな。
「とにかく、私は大丈夫です」
「何かあればすぐ言いに来なさい」
「失礼します」
頭を下げて職員室を出ると自然にため息が出た。
放課後、生徒会の用事で職員室に行くと阿部先生に呼び止められた。
「なんですか?」
「いや? ……その、何か困ったことはないか? その、……酒田に何か弱みを握られたりとか」
「は?」
突然の頓珍漢な発言に、私の目は点になる。
阿部先生は首のあたりに手を当てつつ、言いにくそうに小声になった。
「もし、いじめとかがあるんなら相談に乗るぞ。優秀な生徒に何かあってはまずい」
私がいじめられている認定なのか?
一緒にいたから? なにそれー、それだけで?
驚きの発想に、慌てて弁解する。
「あの……別に酒田くんは悪いことなんてしていません。クラスメイトですし、普通に話くらいします」
「どうだか。あんな格好をしている奴、ロクな大人にならないだろう」
「そんな言い方……」
一方的に彼を非難されるのはイライラする。
だけど、ここで酒田くんを庇うのも何か違う気がして、それ以上は言えなかった。
あの服装と態度では、先生にいい印象は与えるわけはないし、実際授業はほぼ聞いてないもんな。
「とにかく、私は大丈夫です」
「何かあればすぐ言いに来なさい」
「失礼します」
頭を下げて職員室を出ると自然にため息が出た。