私を作る、おいしいレシピ
*
週明けのお昼、今日は二階の空き教室へと集まる私たち。
「今日の鍋なに? イチくん」
「あ、なんか呼び方変わってる。ずるくねー、ハジメだけ」
突然酒田くんに拗ねられてびっくりする。
「お前ら、土曜、あの後なんかあった?」
「送ってもらっただけだよ」
「でもずりぃ。なーんか、俺だけ置いてきぼり」
唇を尖らせて拗ねた顔とか、ほんと弟みたいでかわいいなぁ。
「じゃあ酒田くんのことも名前で呼んでいい?」
くすくす笑いつつ提案すると、酒田くんはぱあっと顔を晴れ渡らせた。
「お、いいぞ! 俺も瑞菜って呼んでいいか?」
「うん。じゃあ酒田くんは誠くんだから、……マコちゃんで!」
「……ぶはっ」
黙って聞いていたイチくんが噴き出した。
「ウケる。いいじゃん。マコって似合ってんじゃん。俺もそう呼ぼうかな」
「なんだよー。ふたりして子ども扱いすんなよな」
「じゃあ誠くんって呼んだほうがいい?」
聞いてみたら、拗ねたような顔で見られた。
「……マコでいい」
「じゃあ決まり。マコちゃん、食べよ」
「……やっぱり子供扱いじゃん」
「え?」
「なんでもねぇよ!」
最後のほうは私には聞こえないような小声だったけれど。
拗ねたような顔が可愛いから放っておいた。
週明けのお昼、今日は二階の空き教室へと集まる私たち。
「今日の鍋なに? イチくん」
「あ、なんか呼び方変わってる。ずるくねー、ハジメだけ」
突然酒田くんに拗ねられてびっくりする。
「お前ら、土曜、あの後なんかあった?」
「送ってもらっただけだよ」
「でもずりぃ。なーんか、俺だけ置いてきぼり」
唇を尖らせて拗ねた顔とか、ほんと弟みたいでかわいいなぁ。
「じゃあ酒田くんのことも名前で呼んでいい?」
くすくす笑いつつ提案すると、酒田くんはぱあっと顔を晴れ渡らせた。
「お、いいぞ! 俺も瑞菜って呼んでいいか?」
「うん。じゃあ酒田くんは誠くんだから、……マコちゃんで!」
「……ぶはっ」
黙って聞いていたイチくんが噴き出した。
「ウケる。いいじゃん。マコって似合ってんじゃん。俺もそう呼ぼうかな」
「なんだよー。ふたりして子ども扱いすんなよな」
「じゃあ誠くんって呼んだほうがいい?」
聞いてみたら、拗ねたような顔で見られた。
「……マコでいい」
「じゃあ決まり。マコちゃん、食べよ」
「……やっぱり子供扱いじゃん」
「え?」
「なんでもねぇよ!」
最後のほうは私には聞こえないような小声だったけれど。
拗ねたような顔が可愛いから放っておいた。