怪盗ダイアモンド2
Ⅲ.白鳥 蝶羽は行方不明?!
★クラスメイトは人気アイドル
「おはよー、阿弓、亜希乃」
「はよーっす、アゲハ嬢」
「おっはー、蝶羽〜!」
この前の名画泥棒の件から数日後。
亜希乃の失恋して傷付いた心も癒えて、私の怪我も落ち着いてきた今日このごろ。
六月に突入し、ちょっと気が抜けてきた。
六月って特にイベントも無いし、祝日も無いから、つまんないんだよね……
教室に入ると、阿弓も亜希乃もダレていた。
なんか、〇れぱんだみたい。
「二人共、これから授業だよ。授業中もそんなんだと怒られるよ」
「つってもよー、今やってるソシャゲはイベントやってないし、暇なんだもん」
「あたしもー、立ち直れはしたけど、まだ新しい恋する気は起きないしー」
そう言いながら、二人はさらに机にへばりつく。
このままスライムみたいに溶けちゃいそうだ。
うーん、気持ちは分からんでもないけど、現役女子高生がこんなんで良いんだろうか。
「あ〜あ、なんか面白い事件とか起きないかなー!」
喉元過ぎれば熱さを忘れるってやつか。
亜希乃ったら全然懲りてないし。
警部の娘が何言ってんだか。
「亜希乃ちゃん!」
誰かが亜希乃を呼んだ。