怪盗ダイアモンド2

「空絵さんから、蝶羽ちゃんのリアクションが見たいからギリギリまで黙っててって言われたんだ。予想通り、いいリアクションだね」

うわあぁ!!母さんの馬鹿ー!!

「荷物は蝶羽ちゃんが阿弓ちゃんちに先に言ってる間、運んでたんだ。さ、帰ろ?」

え、えー……

何、この携帯小説みたいな流れ。

『憧れの先輩と同居♡』、『幼なじみとルームシェア♥』みたいなドキドキもキラメキもトキメキも無いけど、異性としばらく同居するっていうのは気が引ける。

肩にかけた鞄が重く感じる私の一歩前を、音遠くんは楽しそうに歩いていく。











「蝶羽、それ行ってきて」

帰ってから展覧会と音遠くんが頼まれた事について母さんに説明すると、バッサリとそう言われた。

「は?いや、だから美男子限定だってば……」

「何の為の変装術よ。こういう所で怪盗としての技術を活かさなくちゃ意味無いじゃない!」

ええぇぇえぇ!?
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