怪盗ダイアモンド2
「ちょっと!鳥兄、それなんかせこくない?」
透馬さんが怒る。
「い、良いだろ、別にこれくらい!こんな機会、滅多に無いんだから!」
「あれ、鳥馬兄上って『どり†あす』のファンクラブ入ってなかったっけか?良いの?他のアイドルに目移りして」
「ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙阿弓!頼むからそれ以上僕のイメージを下げないで!」
鳳莉は苦笑いを浮かべつつ、ちゃんとサインを書き上げてあげた。
鳳莉らしい、正統派で可愛らしいくるくるした書体。
「あ、ありがとう!」
鳥馬さん、本当に嬉しそう。
なんか意外だな〜。弁護士見習いだって言うから、もっと真面目でお堅いイメージだったんだけど。
「鳥馬兄上はあぁ見えて、ゲーヲタ兼ドルヲタだから。本人は家族以外には隠してるつもりらしいけど」
阿弓がこっそり耳打ちしてきた。
あぁ〜……なんか納得。
道理で阿弓がアニヲタ腐女子に堕ちる訳だ。
「おい、話戻すぞ!」
海馬さんが頬杖をつく。
この人数だと、話がまとまりそうにないから、軌道修正係がいると助かる……