怪盗ダイアモンド2
「だから、私は美少年を最高の方法で手元に置いておく事にした」
ステージの奥のカーテンが、シャっと左右に分かれる。
「!!」
現実とは思えない光景に、私は息を呑む。
「こ、これ……」
「全部剥製……?」
十代くらいの男の子の、剥製だった。
ただの剥製じゃない。全部眼球の代わりに宝石を埋め込まれてる。それらが三十人、いや四十人……もっといるかもしれない。
「美しいでしょう?綺麗なものに綺麗なものを飾る……これが一番素敵」
恍惚とした表情で、私達を舐めるように見つめる染子さん。
その目は、剥製になった少年達を見る目と同じだった。
また、ドクンドクンと心臓が早鐘を打ち出した。
「くそっ」
音遠くんがこっそりとスマホを出して、外部との連絡を測った。
そっか、逃げられないなら助けを呼べばいい!……でも、「くそっ」て事はまさか……
「無駄よ」
僅かな希望は染子さんの冷たい言葉でシャットアウトされた。
音遠くんの色白な顔がさらに白くなる。
画面をチラ見すると、圏外だ。
私の顔からも血の気が引いた。
「ね、音遠くん……」
「大丈夫……大丈夫、だから……」
私の目を真っ直ぐ見て、私を安心させようとしてるけど……それでも、音遠くんも不安なのが分かってしまう。
無理に笑わなくていいのに……
ステージの奥のカーテンが、シャっと左右に分かれる。
「!!」
現実とは思えない光景に、私は息を呑む。
「こ、これ……」
「全部剥製……?」
十代くらいの男の子の、剥製だった。
ただの剥製じゃない。全部眼球の代わりに宝石を埋め込まれてる。それらが三十人、いや四十人……もっといるかもしれない。
「美しいでしょう?綺麗なものに綺麗なものを飾る……これが一番素敵」
恍惚とした表情で、私達を舐めるように見つめる染子さん。
その目は、剥製になった少年達を見る目と同じだった。
また、ドクンドクンと心臓が早鐘を打ち出した。
「くそっ」
音遠くんがこっそりとスマホを出して、外部との連絡を測った。
そっか、逃げられないなら助けを呼べばいい!……でも、「くそっ」て事はまさか……
「無駄よ」
僅かな希望は染子さんの冷たい言葉でシャットアウトされた。
音遠くんの色白な顔がさらに白くなる。
画面をチラ見すると、圏外だ。
私の顔からも血の気が引いた。
「ね、音遠くん……」
「大丈夫……大丈夫、だから……」
私の目を真っ直ぐ見て、私を安心させようとしてるけど……それでも、音遠くんも不安なのが分かってしまう。
無理に笑わなくていいのに……