怪盗ダイアモンド2
やっぱり兄さんかっこいい!頭良い!
食事中で抱きつけない代わりに、心の中でハートを乱射する。
「いや、飛翔(ひしょう)は普通の事言っただけよ?」
「ほんとに蝶羽はブラコンだな、昔から飛翔にベッタリだ。父さんちょっと寂しいなー……」
ブラコンじゃないし!
普通に兄さんをかっこいいと思ってるだけだもん!
まぁでも、兄さんの為に怪盗業始めたってのは、流石に行き過ぎたかな?
そもそも私が怪盗ダイアモンドになったのは、兄さんの呪いを解く宝石『エインセル』を探す為だし。
「で、どうして蝶羽も付いてく事になってるの?」
「あ、うん、亜希乃と一緒にお客さんのフリして、こっそり鳳莉と斬泪晶を守る&見張るんだ。で、やばくなったら非常ボタンとか消火器で応戦するの」
「消火器はやめた方がいいと思うけど……そう、今の蝶羽なら大丈夫だと思うけど、一応気をつけてね」
「はぁい」
もうだいぶ怪盗業にも慣れたし、腕の怪我も治ってきたし、大丈夫でしょ!
私はデザートの杏仁豆腐に手を伸ばした。