怪盗ダイアモンド2



場所は変わって、榊邸。

海馬兄貴の機材を持って、全員で鳥馬兄上の部屋に行く。

俳優を志す海馬兄貴は、演技やダンスの勉強のためにカメラを持ってるし、鳥馬兄上は弁護士の勉強の傍ら、アニメ関連の動画を見たりしててテレビやパソコンが部屋にたくさんある。

弁護士見習いとは思えないくらいアニメキャラやアイドルのポスターやらフィギュアがいっぱい置いてあるけど、昨日の10人-蝶羽で9人入っても、十分な広さ。

「なんで鳳莉ちゃんではなく、蝶羽ちゃんが誘拐されたのか。もしかしたら映像にヒントがあるかもしれないからな」

海馬兄貴がテキパキと機材を動かす。

パソコン画面に映像が表示された。

これは、天馬兄ちゃんが持ってたカメラからの映像だ。

確か、蝶羽のすぐ後ろから撮ってたやつ。

「あれ?この角度だと蝶羽ちゃんの髪が入りそうな気がするが……」

「うん、だから頼んで結んでもらったんだ」

「どんな感じで?」

「こう、後ろで緩く括る感じでしたよ」

「はい、こんな感じでした」

鳳莉が自分の後ろ髪を掴み、再現する。

「……」

海馬兄貴は早くも別の映像に切り替える。

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