怪盗ダイアモンド2
ガッと、後部座席のドアが開いて、日光が強く隙間から入って来た。
箱が開かれ、私はガムテープで縛られた手を掴まれ、強制的に起こされる。
(痛い!)
「少し一仕事、手伝ってもらうぞ。桝屋 鳳莉」
は?
何言ってんのこの人。
私と鳳莉を間違えてる?馬鹿なの?
「ここまで来れば大丈夫だろ」
ベリベリと口に貼られたガムテープを剥がされる。
うぎゅぎゅ……雑な剥がし方で痛いけど、言うこと言うなら今がチャンスだ!
「あの!もしかして私の事、鳳莉と間違えてます?!人違いなんですけど!!」
ガムテープを剥がしきると同時に、私は犯人に向かって噛み付く勢いで吠える。
「え、えぇっ?!じゃ、じゃぁ、君は……」
「鳳莉への脅迫電話を心配して、警護していた鳳莉の友達です!!」
「う、嘘だろ……」
「この状況で嘘言ってどーすんですか!!本当ですよ!!嘘だと思うなら、調べて写真出して、比べれば良いじゃありませんか!!」
何、この人!!
脅迫電話かけた酷い人だと思ったら、ただの馬鹿?!