怪盗ダイアモンド2


「ご、ごめんなさい……すみません……」

犯人はしゅんと項垂れた。

あれ、意外と素直。

鳳莉を誘拐しようとしてたのに?

なんかこっちが拍子抜けしちゃう。

「ま、まぁ……それは一旦許すとして。ここ、どこですか?」

屋外である事は確実だけど、車が近くにたくさん停めてある。

「龍彗(りゅうすい)パーキングエリア……の、駐車場だよ」

「龍彗?!結構遠くまで来ちゃったんですね……」

思ったよりかなり都会に近づいてる。

「とりあえずこれ、外してくれません?お話はこれを解いてからゆっくり聞きます」

口のガムテープが剥がしてもらったけど、手足がまだだ。

そして、私は一応自由に動ける身体になれた。









……何この状況。

奢ってもらったアイスを片手に、私は犯人の男性とベンチに座ってる。

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