怪盗ダイアモンド2
「花火……ネズミ花火?」
「いや、違うだろ。『ネズミ』とかそんな名前のカフェがあってたまるか!」
「しだれ柳?」
「いや、違ったと思う。もっとこう、小さい……」
「それ、もしかして『鮮紅(せんこう)』じゃないか?線香花火のセンコウ」
興味無さげで蚊帳の外だった阿弓が言った。
「あ、それ!なんで阿弓ちゃん知ってるの?」
質問には答えず、阿弓はニヤニヤと笑う。
何か隠してる顔だ。
「……鳳莉。それ多分……いや絶対大丈夫だと思う」
「え?」
「鳳莉、アッキー、アゲハ嬢。放課後、私ん家来てよ。それで大体解決だからさ」