怪盗ダイアモンド2
「御剣さんって、お仕事は何されてるんですか?」
ラジオもCDもかけてない車内。
スマホも無いし、高速道路のガードレールや、その向こうの高いビルだらけの景色にも見飽きて、私は口を開いた。
「んー……そうだな、ちょっと待って」
ナビをちょいちょいと操作する御剣さん。
やがて、CDの音楽が流れ出した。
♪咲かせろ裂かせろ妄想ボンバー
現実世界から脱獄しよう
学校 会社 お硬いルール
打ち破っちゃっていこー☆
我らゆめかわ戦士『どりぃむ†あすとろのぉつ』!
「?」
聴いたことない曲。
でも、テンポが早くて疾走感がある楽しい曲だ。
「私は、このアイドル……『どりぃむ†あすとろのぉつ』のマネージャーをやってるんだよ」
「『どり†あす』ですか?」
「そう!それだよ!」
御剣さんは嬉しそうに言った。
へぇ、『どり†あす』のマネージャーさんかぁ……