怪盗ダイアモンド2
阿弓side
「うわぁ〜ん、蝶羽ぁ〜!!」
亜希乃が蝶羽ロスでぐずりだした。
ガキか、お前は。
まぁ親友が二時間以上経っても行方不明なのは、不安だよね。
もう外は暗くなってきてる。
捜査を続行させるのは大変じゃないかな……
「目撃情報……は、無いか。車の中で、しかも箱に入ってんだもんね」
天馬兄ちゃんが髪を掻き毟って、珍しくイラついてる。
他の兄さん達も、ほぼお手上げ状態だ。
何も情報も手がかりもない。
……いつの間にか、みんな黙り込んで、静かになってしまった。
「あっ、あ、あのっ、テレビでも見ません?ずっとPCや資料とにらめっこしてても、頭痛くなっちゃいますし!」
さすが鳳莉。国民的アイドル。
皆を笑顔にしたいって気持ちが人一倍あるから、こういう時すぐ行動に移せる。
「鳥馬さん、TVとリモコンお借りしますね!」
「……どーぞ」
ピッ、と鳳莉が電源を入れた。