怪盗ダイアモンド2
「は?!」
「何?!」
「嘘?!」
「真か!」
「マジ?」
「本当?」
私に覆い被さる勢いで、兄さん達がテレビにかじりつく。
潰されかけながら、私は有力情報を叫ぶ。
「蝶羽が一瞬テレビに映ったの!マジだよ!でももう切り替わっちゃった!!スマホで撮ったからそっち見て!」
重いから早くどけえぇ!
「阿弓ちゃん、それ本当?犯人じゃないけど、人違いしてない?」
疑う鳳莉を横目に、私はスマホを操作してアルバムを開く。
「あったりめーだ、六年間も一緒にいたんだ。あいにく、間違える程度の付き合いじゃないんでね」
私らの友情を甘く見てもらっちゃ困る。
例え映ったのが一ミリほどの大きさでも、私は絶対蝶羽を見つけられる自信がある。
もちろん、亜希乃でも同じ事。
「ほら、これ」
食レポする女子アナの後ろの方に、ベンチに座ってアイスを食べてる蝶羽がいた。
隣に知らない男がいるけど、一応蝶羽自身に害は無さそう。