怪盗ダイアモンド2
「でも、なんでこの子をココまで連れてきちゃったの?人違いだって分かったなら、すぐ返せば良かったのに」
リオンちゃんが叩く手を止めて首を傾げる。
サイトで見たのより可愛い表情だ。
「いや、彼女は鳳莉ちゃんの友達らしいから……誘拐の件も許してくれてるし、何か参考になる情報があるかもしれないからね、色々聞こうと思って」
なるほど、話ってのはそれなのね。
「人気アイドルの友達として、そして一般人としての意見を聞きたいって事ですか?」
「そう。お願い出来るかな?近い内にLIVEもあるから、藁をもすがる思いなんだよ!」
御剣さんが手を合わせて懇願する。
まぁ、せっかくこんなとこまで来たんだし、それくらいなら……
「引き受けても良いですけど……家族や友達が心配するし、連絡するスマホもカフェに置いてきちゃったんで、終わったらすぐ帰してくださいよ?」
「もちろん!」
背後に花が舞いそうなくらいの喜びを見せる御剣さん。
『どり†あす』の二人もちょっと柔らかい表情を見せた。
「ま、こんなつまんねェ事務所にこもってても、人気は変わんねーだろーからな」
「ホントにゴメンね〜、リオン達に協力してくれる?」
綺麗な二つの顔が並ぶ。