怪盗ダイアモンド2
「リーダー、居場所分かってんなら教えてよ!」
『ごめんごめん、アユさんのお兄さんが調べてるかと思ったんだけど』
「普通の日本の警察が、世界が認める天才児に勝てる訳ねーだろっつーの!」
隣を見ると、颯馬兄さんが悔しそうな顔してる。
文句を言わないのは、それが正論だって分かってるから。
『ワーイ、ホメラレター』
にひひっと、子供らしい転がるような笑い声が聞こえてきた。
ったく、機嫌が良いとすぐ調子に乗ってふざける……
「で、蝶羽はどこ?」
『南龍彗』
「みなみりゅうすい!!?」
「え?南龍彗?!」
かなり遠いな……
県いくつも跨ぐよ。それに今から向かっても日付が変わる。
『ね?遠いでしょ?だから焦ってもしょうがないよ』
「でも、そこまで分かってんなら……」
『私の技術でも、南龍彗のどこだかは分かんないし、明日で良くない?』
「だ、だって、殺されてるかもしれないのに……!!」