怪盗ダイアモンド2


「リーダー、居場所分かってんなら教えてよ!」

『ごめんごめん、アユさんのお兄さんが調べてるかと思ったんだけど』

「普通の日本の警察が、世界が認める天才児に勝てる訳ねーだろっつーの!」

隣を見ると、颯馬兄さんが悔しそうな顔してる。

文句を言わないのは、それが正論だって分かってるから。

『ワーイ、ホメラレター』

にひひっと、子供らしい転がるような笑い声が聞こえてきた。

ったく、機嫌が良いとすぐ調子に乗ってふざける……

「で、蝶羽はどこ?」

『南龍彗』

「みなみりゅうすい!!?」

「え?南龍彗?!」

かなり遠いな……

県いくつも跨ぐよ。それに今から向かっても日付が変わる。

『ね?遠いでしょ?だから焦ってもしょうがないよ』

「でも、そこまで分かってんなら……」

『私の技術でも、南龍彗のどこだかは分かんないし、明日で良くない?』

「だ、だって、殺されてるかもしれないのに……!!」

< 63 / 122 >

この作品をシェア

pagetop