怪盗ダイアモンド2
なんでこいつはこんなに余裕なんだ?
いくらなんでも呑気すぎだろ。
『大丈夫だよ』
「なんで断言出来んの」
イライラが募る。
『え?……あー、何となく?』
「なんだよそれ」
『天才美少女の勘だよ、勘。まぁなんでも良いからさ、信じてよ』
「『美』は余計だろ……いや、お前の言うことは信用してるよ」
信じてる、けど……
なんか、腑に落ちない。
『ま、蝶羽ねーさ……ごほんごほん、アユさんのお友達は大丈夫だから、安心して』
「ん?お前今なんか蝶羽の事変な呼び方してなかった?」
『きっ、気のせいだよ、切るよ、じゃーねっ!!』
プッ、ツー、ツー、ツー……トゥルルン。
切れた。
何だったんだ、結局?
「で、なんて言ってた?」
あ、そっか。電話での会話だから颯馬兄さんは聞いてないんだ。