怪盗ダイアモンド2
はぁ、なんなの、この二人?
御剣さんの言う事は絶対なの?
「あのね、『どり†あす』を見るのは一般人のファンの皆なんだよ?マネージャー一人の言う事とか好みとかいちいち聞いてたら、人気なんて落ちるよ?」
御剣さんの言う事全部聞いてたら、この二人は『どりぃむ†あすとろのぉつ』じゃなく、ただの『御剣さん好みのアイドル』だ。
人気が落ちるのも当たり前。
流行りを全部知る必要は無いけど、それなりに知ってないと芸能界じゃやっていけないでしょ。
「そ、それもそうか……」
「リオン、反省〜」
二人はしゅんとする。
「ありがとうね、蝶羽ちゃん、参考になったよ」
御剣さんもお礼を言ってくれた。
……うーん、成り行きとはいえ、アイドルに叱咤する今の私って、傍から見たら凄いのかも。
ふふ、なんか楽しい!
調子に乗った私は、机を叩いて立ち上がる。
「よし、それじゃ、出かけよう」
「ふぇっ、こんな時間に、どこに?」
「スチバ。南龍彗なら、すぐ近くにあるよね?」
「え、あぁ、事務所の近くに一つあるけどよ……なんでだ?」