怪盗ダイアモンド2
「え、そうなの?!」
亜希乃が大袈裟に驚く。
「なんかちょっと意外だなー、阿弓のお兄さんでこんなエリートがいたとは……」
「おいアッキー!私にも兄達にも失礼だぞ!」
吠える阿弓を宥める颯馬さん。
「あははー、しっかし相変わらず面白い子達だねぇ」
達って、もしかして私と鳳莉も含まれてるのか……?
「まぁ、立ち話もなんだし、そろそろ本題に入らないか?上がってくれ」
椎馬さんは少し気だるげに私たちを招いた。
阿弓の家は、私と亜希乃でも二、三回くらいしか来た事がない。
かなり広くて、迷子になりそうだから。
〇マーウォーズの陣内家みたいな感じ。
一階建ての木造建築、昔ながらの日本家屋って感じの、至って和風な造りなんだけど、どこを見ても似たような景色で、阿弓の案内が無いと絶対部屋を間違えてしまう。
それに、なんて言うか、『家』って感じがしないから、落ち着かないんだよね。
阿弓も『あー、二階建ての家に住みてぇ〜、家の中で階段に上りたい〜』って言ってた。