怪盗ダイアモンド2
「ちょっと見せて。……うん、良いんじゃない?アイドルっぽい」
「本当?!リオン、アイドルっぽい?」
「まぁ実際アイドルなんだけどね……良いと思うよ、投稿してみたら?」
「うん!」
……って、何やってんだろ、私。
ふと冷静になって改めて考えても、やっぱり変な状況だ。
数時間前に攫われたと思ったら、今はアイドルのアドバイザーみたいになってるし、スチバでのんびりしてるし。
今頃必死になって私を探してるであろう母さんや阿弓達に、ちょっと申し訳ない。
「わ、やった!速攻でふぁぼられた!」
早いな。
やっぱりまだ熱烈なファンがいるんだ。
画面をのぞき込むと、Writterの画面。
映ってるのは『bird horse三号』というユーザー名。
アイコンが私物らしい銀縁眼鏡。
……ん?
bird……鳥、horse……馬?三号……三番目……三男?
もしかして鳥馬さん?!
別におかしい事は何も無いんだけど、突然今隣にいる人間と親友の兄が繋がった瞬間を目の当たりにすると、ちょっと驚く。
「どしたの?」
「あ、いや、そのユーザー、私の知り合いみたいだったから……」
「ふーん」