怪盗ダイアモンド2

「蝶羽ー!」

「蝶羽〜!」

!!

聞き慣れた声が聞こえてきた。

「阿弓!!亜希乃!!」

車から降りて走って来た二人を、両腕でしっかり受け止めた。

「あ゛ーも゛ー!!心配させんじゃねーよーーー!!」

「うわあああぁぁん無事でよかったああああぁぁぁ!!」

珍しい。

亜希乃はともかく、阿弓が泣いてる。

それだけ心配してくれてたんだ……

なんか嬉しい。












「そんじゃ、蝶羽ちゃんは返してもらうね」

颯馬さんがユキくんを通して御剣さんに連絡し、私は帰ることになった。

「帰ろーぜ、アゲハ嬢」

「行こ、蝶羽」

阿弓が右手、亜希乃が左手を引いてくれた。

温かくて、落ち着く。
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