怪盗ダイアモンド2
椎馬さんの案内で、私達はゾロゾロと居間に向かった。
テーブルを置くと絶対誰かがテーブルの足に膝をぶつけるからと、颯馬さんがどけてくれたため、私達は部屋の中心で円を書くように座った。
それにしても。
私、阿弓、亜希乃、鳳莉、颯馬さん、海馬さん、鳥馬さん、椎馬さん、天馬さん、透馬さん……
全部で十人。多いわ!!
「そーだ、思い出したんだけど」
なぜか客であるはずの亜希乃が話を切り出す。
「斬泪晶(ざんるいしょう)って何?それと鳳莉の命が交換条件?なんでしょ?」
そうだ。
鳳莉も大事だけど、それも重要だ。
「あぁ、あれだ」
海馬さんが阿弓を指さした。
「え?」
なんで阿弓?
「これだよこれ」
阿弓はワイシャツの袖を捲り、手首を見せる。
「それ、阿弓がいつもしてるブレスレットだよね?」