怪盗ダイアモンド2
★帰ってきた蝶羽
「「はぁ!?アイドルのアドバイザー?!」」
「しっ、ここ教室だよ!事件の事は隠密に……」
あの事件から数日後、事が落ち着いてきた時。
朝のホームルーム前に私が阿弓と亜希乃に誘拐事件の事を話すと、案の定驚かれた。
クラスメイト達がなんだなんだと振り返る。
二人は声を小さめにしつつ、それぞれの感想を零す。
「っはー、んだよ。心配して損したぜ。私の涙返して」
「なにそれー、変な話だね!芸能界ってわけ分かんない!」
あれから、誘拐事件はニュースに一回も出てきてない。
颯馬さんが上手く根回ししてくれたんだろう。
その代わりに、『どりぃむ†あすとろのぉつ』が桝屋 鳳莉と並ぶほどの人気を出してきた。
TV画面越しに見る二人の表情は、すごく活き活きしてて、楽しそう。
良かった。
「でもそーなると、ちょっと気になる点が出てくるよね」
「気になる点?」
亜希乃は何が気になるのかな。
全部終わったんじゃないの?