怪盗ダイアモンド2
「斬泪晶だよ。それを交換条件に出したから、榊七兄妹が全員出動してあぁなったんでしょ?最初から、ほーりぃと現金の交換で良かったじゃん。なんか効率悪くない?」
おぉ、なるほど、亜希乃にしては冴えてる!
だてに警部の娘やってる訳じゃないのね……
「なんでもいーじゃねーか。その御剣さんって、マネージャーも反省してんでしょ?二度とやらないなら、蒸し返さない方が良いって」
確かにそうなんだけど。
御剣さんはそんなに悪い人には見えなかったし……
阿弓はシャツの袖を捲って、斬泪晶が無事なのを見せた。
「斬泪晶はなんともない、アゲハ嬢は帰ってきた、どり†あすは人気出始めて順調。それで良いだろ。はいおしまい!」
阿弓が強制的に締める。
「今日はせっかくこの阿弓様が、アゲハ嬢の無事帰還を祝してゲーセン連れてこうと思ってたのに、めんどい話すんなよ〜」
「え?まじ!?」
「景品取るのは亜希乃だぞ?私は無理だ」
だろうね。
亜希乃はゲーム、特にクレーンゲームが得意だけど、阿弓は苦手。
前に5000円もクレーンゲームにつぎ込んでちっちゃいフィギュア一つしか取れなかった奴には頼まないっての。
「あたしがなんでも取ってあげるよ!この前、可愛いぬいぐるみのクレーンゲーム出来たんだって!」