怪盗ダイアモンド2

「本当に?!じゃ、お願いするよ、亜希乃!」

「ほいさ!」



ドタドタドタドタ……バタアァーーン!



「大変大変、大変でありますぞーーー!!」

廊下からうるさい足音がなり止むと、教室のドアが勢いよく開かれた。

現れたのは、背の低いショートヘアの女の子。

私達のクラスメイト、十前 鳴夏(ここのつ ななつ)だ。

「あ?なんだよ騒々しいな、鳴夏」

「何が大変なの?」

阿弓と私が聞くと、鳴夏は制服の上から着ているブカブカの白衣の袖をバタバタ動かす。

よっぽどすごい事なのかな。

「な、なんと今日、うちのクラスに転校生が来るとの一報を先生から預かってきたのでございまする!!」

「「「ええっ?!」」」

「本当に!?この時期に?!」

今、六月上旬だよ?

こんな中途半端時期に?

鳴夏は四白眼をキョロキョロと動かす。

「本当の本当ですぞ、蝶羽殿!この十前 鳴夏、この耳でしかと聞きました!」

はぁ、転校生か……
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